外国人の患者はトラブルも多い

内科/整形/皮膚科などあるクリニックで外来を担当していた時のことです。外国人の患者も多く、大手企業や大使館関係者も利用するクリニックでした。

日本の医療に不信感を持つ外国人患者とそのクレーム

外国人のお客様で他院で治療を受け、治療が気に入らないと自主退院してきた方でした。
治療に関して、当院外科の医師が対応しましたが、傷の具合にそぐわない古い処置を施していました。かなりの深い傷であったにも関わらず、翌日以降は看護師が消毒などを施行すれば良いとの指示でしたが傷の状態を考慮すると、専門の形成外科もしくは整形外科に受診するべきだと考え、お客様に提案しました。
お客様は、もともと治療していた最初の病院でも、言葉の問題なのかうまく意思疎通ができなかったことで日本の医療に対して不信感があり、最初の診察時に専門医を紹介されなかったのに、今になって専門医を紹介されるのは納得がいかないと承諾されませんでした。また法律関係の職業だった事もあり、なにかあれば訴訟も辞さないという構えでした。
他の医師に相談し、今行われている治療が不適切であること、傷の具合から鑑みても本来は入院治療をすべき状態であることを医師から説明し、形成外科に受診してもらう事を承諾して頂きました。
同フロアー内の形成外科に受診する事になりましたが、形成外科とは経営母体が異なるため、受診する際に初診料が再度かかる事に対し、再びクレーム。同じクリニックに受診しているのに、なぜ初診料がかかるのかとのこと。事情をお話してもご理解頂けず、かといって傷の状態のわるいまま診療拒否もできず、私と医師で、形成外科の院長に頭を下げ、初診料を免除してもらう事になりました。

謝罪し収拾へ

形成外科の院長からは、当初担当した医師から正式に紹介状を発行するべきであるし、医療機関同士のやり取りに看護師が関与してくるべきではないとのおしかりを受ける事になりました。
看護課長は、当院院長へ相談。当院の院長と看護課長で、形成外科院長へ謝罪することで、収拾しました。

トラブルから学んだこと

看護師として、お客様の安全と安楽を最大限守ろうとした結果、看護師が出しゃばべきではないとの評価にがっかりしましたし、
責任を問われるべき人たち(最初に診断した医師とそこに関与した主任看護師)に対して何もしない病院の管理体制に失望しました。
看護師として勤務していると、いろいろな考えを持った同僚と働く事がほとんどだと思います。看護は答えがないと言われますが、それでもやはりエビデンスに基づいた考え方と言うものがあり、それをきちんと押さえた上で個々の想像性を発揮していいものだと思っています。自分が行っている看護が正しいと思ったら、それをきちんと裏付けることができるのかを、再考し、それでも正しいと思えば、考え方の違う相手と話しあってみることが大切かと思います。

相手が上司だった場合、なかなか難しい部分もあるかと思いますが応援してくれる人は必ずいるはずなので、あきらめずに自分の考えを伝えて行く事が大切だと思います。